ハルノ宵子『隆明だもの』 知の巨人、静岡・伊豆市で変わった潮目
2025/12/12 伊豆市
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著者が父・隆明の遺骨の一部をまいたという土肥海水浴場の突堤。男と女2人が釣り糸を垂らしていた溺れた夏は、父の人生の “分水嶺”だった。JR三島駅からバスに揺られ1時間20分。静岡県伊豆市の「土肥温泉」バス停で降りたのは記者一人だった。足湯の施設から、54度の源泉の湯気が寂しげに立ち上る。道を隔てた先は広い砂浜。晩秋で人影はない。突堤の上からのぞくと、澄んだ海中を無数の小魚 …
